さて、今回は「啓蟄」。
「啓」は「ひらく」、「蟄」は虫などが冬眠するという意味。
つまり「啓蟄」で、冬ごもりをしていた虫などが温かさに誘われて
地上へはい出し、春を迎える準備を始めるころをあらわします。

そうはいってもまだ寒く、本格的な春の訪れには少し早く、
三寒四温をくり返しながら、春へと徐々に向かっていくようですね。

………なのですが、今回の食材はまぐろのカマ。
なぜに、まぐろのカマかといいますと、
たまたま私の好物のカマを5kg大人買いしてしまったんです。
冷凍室にはあふれんばかりのカマがあり、
ではせっかくなのでまぐろのカマでいってみよう!
ということに。
ご家庭で買うことはまれかと思われる
カマですが、本当においしいんです。
私、かなり好きなんです。
鮮魚売り場で見かけたら、一度ぜひお試しくださいませ〜。

加えて、今が旬の菜の花。
1年中野菜が手に入る時代ですが、菜の花はこの時期だけのお楽しみ。
ほろ苦野菜い香味で春を満喫してください。


料理・渡辺ゆき 写真・小林キユウ

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ツナやまぐろの切り落としで作ってもおいしい!
まぐろペースト

●材料(作りやすい分量)
まぐろカマ…1本(うち、ほぐした身を200g使用)
玉ねぎ…1/2個
にんにく…1片
オリーブ油…大さじ1
A(生クリーム・パセリのみじん切り各大さじ1 バター20g オレガノ〈あれば〉適量)塩・粗挽きこしょう…各適量

●つくり方
1.まぐろは沸騰した湯でさっとゆでて、アクを洗って身をほぐす。
2.玉ねぎとにんにくは薄切りにする。
3.鍋にオリーブ油を熱して、2をしんなりするまで炒める。まぐろも加えてさらに1〜2分炒め、塩と粗挽きこしょうをふる。
4.3の粗熱がとれたらミキサーに入れて、Aも加えてかく拌する。
※薄切りのバゲットなどに添えるほか、サンドイッチやサラダにも。


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白いご飯がモリモリ進む〜
まぐろのカマ焼き

●材料(2人分)
まぐろカマ…1本
A(みりん大さじ2 しょうゆ大さじ1 しょうがの薄切り1片分)

●つくり方
1.厚手のビニール袋にAを入れて、まぐろカマをひと晩漬ける。
2.グリルかオーブンで1をじっくり焼く。


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炒りたてのすりごまをたっぷりまぶしてどうぞ
菜の花のナムル

●材料(2人分)
菜の花…1束
A(おろしにんにく・ごま油・コチュジャン・塩・こしょう・すりごま各適量)
塩…適量
●つくり方
1.菜の花はさっと塩ゆでし、水気をきってざく切りにする。
2.1にAを順番に加えてよく和える。